2011年12月9日金曜日

大妻女子大のお知らせで灰干し記事


火山灰を活用 干川教授「灰干しプロジェクト」の記事が大妻女子大ホームページに載っています。たかはるハートムとして協力した部分も紹介いただきました。


火山灰を活用 干川教授「灰干しプロジェクト」 大妻女子大学ホームページより転載

2011年12月07日
灰干し記事の一部 厄介者の火山灰を活用した高級干物「灰干し」を売り出して、町おこしや被災地復興につなげようとする「灰干しプロジェクト」がいま日本各地で広がろうとしています。

 “仕掛け人”は、大妻女子大学人間関係学部人間関係学科社会学専攻の干川剛史教授。灰干しのアイデアを教授が伝えた宮崎・高原(たかはる)町では10月初めから鶏肉の灰干し2種類が本格的に売り出され、被災地の灰干しに対する反応をみたいと、教授は高原町と伊豆諸島・三宅島の灰干しを携えて、11月末に東日本大震災の被災地、宮城・南三陸町で行われた「福興市」で“アンテナショップ”を開き、試験販売・試食を行いました。

 これらプロジェクトの取り組みはマスコミの注目を集め、2011年12月6日付の朝日新聞朝刊東京版では、「三宅島『灰干し』特産に/『厄介者』で高級干物」「新燃岳では鶏・豚肉/生産量安定・販路確保課題」との見出しの記事=写真(同紙から)=が紙面の半6段の大きな扱いで掲載されました。

鶏肉の灰干しの評判は上々

灰干し鶏製品 高原町のNPO法人「たかはるハートム」(代表兼灰干し研究所所長・谷山天一)は、同町の中嶋精肉店など2業者に灰干し製造を委託して10月5日からJR高原駅の「駅サイティング市・高原駅店」で「熟成たかはる灰干し―鶏もも」(880円)と「同―鶏もつ(心臓、レバー)」(880円)の2種類の炭火焼真空パックを売り出しました。(写真は、左から販売の様子、鶏もも、鶏もつの各パック

 ハートムの大迫恒作さんによると、「普段は敬遠している鶏肉が灰干しならば抵抗感なく食べられた」「レバーの臭いがなくて、おいしい」などと評判は上々。もっとも製造に手間がかかることもあって品薄状態が続き、「購買者の方には非常にご迷惑をおかけしている状態です」(大迫さん)とのこと。

 「たかはる灰干し」が誕生するきっかけとなったのは、1月下旬に霧島連山・新燃岳が噴火し、高原町にも大量の降灰があったこと。災害情報研究・被災地域再生などを専門とし、三宅島でも火山灰を使った灰干しづくりに取り組んできた社会学者の干川教授は、同町を訪れて地場産品を使った灰干しを提案、3月には灰干しづくり講習会を行いました。その後の試作などを経て、ハートムが県産の鶏肉を使った商品を売り出しました。灰干し製法を用いると、火山灰が食材の余分な水分を吸って臭みが抜け、冷蔵庫で熟成させるとうまみが増し、柔らかくなるといいます。

 「現在製造業者は2社ですが、さらに2社が参入予定。年末までに高原町内の製造業者・販売業者とたかはるハートムで『高原町灰干し協議会』(仮名)を設立、灰干しの製造・販売を組織的に拡大して、町おこしや食のイベントに挑戦したい」と、大迫さんは話しています。

灰干しを日本各地へ広めたい

福興市灰干し販売の様子 南三陸町で開催された11月27日の復興イベント「福興市」で、干川教授は山形・酒田市中通り商店街が設けた販売テントの一角を借り、たかはるハートムから取り寄せた灰干しの「鶏モモ」「鶏モツ」炭火焼真空パック各10袋計20袋を試験販売して2時間で完売するとともに、地元の方たちに三宅島のサメの灰干しも試食してもらいました=写真

 もともと三宅島の灰と東北地方の豊富な魚介を結びつけた灰干し生産ネットワークづくりを模索してきた教授は、東日本大震災で中断した東北の灰干しプロジェクトが再開できるよう地元の反応を探りたいと、福興市に参加したものです。教授は、「商品化された灰干しには、まだまだ味の改善の余地がある。今後も、高原町や三宅島の人たちと手を携えて、灰干しがさらにおいしい特産品となるよう取り組むとともに、灰干しプロジェクトを日本各地へ広めたい」と話しています。

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